ネットショップで医療機器(コンタクト・マッサージ器等)を販売する際の注意点と必要な手続き

近年、自社のECサイトやAmazon、楽天市場などのモール型ネットショップで医療機器を販売する事業者が増えています。
しかし、実店舗を持たないネット販売であっても、取扱商品によっては薬機法(医薬品医療機器等法)に基づく許可や届出が必須となります。「ネット通販だから手続きは不要だろう」と誤認して無許可販売を行うと、関係行政機関からの指導やペナルティの対象となるため注意が必要です。
本記事では、ネットショップでコンタクトレンズや家庭用マッサージ器などの医療機器を販売する際の注意点と、具体的な手続きの流れを解説します。
1. ネット販売で扱う主な医療機器と必要な手続き
医療機器はリスクの高さに応じてクラス分けされており、ネット通販で取り扱う際にもその分類に応じた手続きが必要です。
| 取扱商品の例 | リスク分類 | 必要な手続き |
| コンタクトレンズ、カラーコンタクト、AED など | 高度管理医療機器(クラスIII・IV) | 高度管理医療機器等販売業・貸与業の許可 |
| 家庭用電気マッサージ器、補聴器、電子体温計 など | 管理医療機器(クラスII) | 管理医療機器等販売業・貸与業の届出 |
| 救急絆創膏、ピンセット、手動式血圧計 など | 一般医療機器(クラスI) | 特別な手続きは不要 |
特に需要の高いカラーコンタクトレンズ(カラコン)は高度管理医療機器に該当するため、販売時には必ず保健所からの「許可」を取得しなければなりません。
2. ネットショップ特有の注意点と要件
実店舗を持たないEC事業者であっても、以下の要件を満たす必要があります。
① 「保管場所・発送拠点」に対する営業所要件
ネット通販のみを行う場合でも、商品の在庫を保管し発送業務を行う拠点(事務所・倉庫等)を「営業所」として登録する必要があります。
- 住宅兼事務所や賃貸物件の場合: 住居部分と営業所エリアが壁や扉で明確に区分されている必要があります。
- 発送代行(FBAや倉庫業者)を利用する場合: 倉庫側の取り扱い状況や自社での在庫管理体制について、事前確認が必要です。
② 常勤の「営業所管理者」の設置
許可または届出の対象となる医療機器を販売する場合、拠店ごとに資格を満たした管理者を配置しなければなりません。
- 高度管理医療機器(コンタクトレンズ等)を販売する場合、指定の「高度管理医療機器等営業所管理者講習」を受講した人物などを常勤で配置する必要があります。
③ サイト上の「特定商取引法に基づく表記」と広告規制
ECサイト内には、取得した許可証・届出の情報を記載することが推奨されます。また、効能・効果の表現について薬機法上の広告規制(誇大広告の禁止など)を遵守しなければなりません。
3. 許可申請・届出の具体的な流れ
- 取扱商品の分類確認と事前相談取扱予定の製品がどのリスク分類に該当するかを確認し、発送拠点(営業所)を管轄する保健所へ事前相談を行います。
- 申請書類の作成と提出営業所の構造設備概要図、管理者の資格証明書、法人の登記事項証明書などを揃えて提出します(許可申請の場合は行政手数料が必要です)。
- 現地実査(※高度管理医療機器の許可の場合)保健所の担当者が訪問し、提出した図面通りに保管場所や設備が整っているか検査を行います。
- 許可書の交付・ネット販売の開始実地調査に問題がなければ許可書が交付され、ECサイトでの販売が可能になります。
医療機器販売は行政書士にご相談ください
ネットショップでの医療機器販売は、商品分類の正確な判断や、保管場所(営業所)の要件クリアなど、事前の確認事項が多岐にわたります。
ツクヨミ行政書士事務所では、兵庫県を中心に、ネット通販事業者の皆様に向けた医療機器販売業の許可申請・届出手続きをサポートしております。
- 「自社で売りたい商品にどの手続きが必要か知りたい」
- 「自宅兼事務所や倉庫で許可が取れるか確認したい」
といったお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせフォームまたはお電話にてご相談ください。

