薬局開設許可を取得するための「構造設備」と「人員基準」を解説

薬局開設許可のための構造設備と人員基準について

調剤薬局の新規開設や分院の設立を計画する際、最も慎重に確認すべきなのが「構造設備基準(店舗の作り)」「人員基準(スタッフの配置)」です。

どちらか一方でも薬機法や関係省令の要件を満たしていない場合、保健所の現地検査で指摘を受け、内装工事のやり直しや開業スケジュールの遅延につながってしまいます。

本記事では、薬局開設許可を取得するために必要な構造設備と人員の具体的な基準について詳しく解説します。

1. 薬局の「構造設備」に関する必須基準

薬局は、安全かつ適正に調剤および医薬品の供給を行うため、面積や区画、衛生面で厳格な基準が定められています。

① 調剤室の要件

  • 面積: 調剤室の床面積は6.6平方メートル以上でなければなりません。
  • 区画: 調剤室は、待合室やその他の場所と明確に区画(壁やパーティション、カウンター等)されている必要があります。
  • 環境: 採光、換気が十分であり、清潔が保たれていること。また、天井および床は板張り・コンクリート等の清潔な構造であることが求められます。

② 待合室・相談スペース(情報提供場所)の要件

  • プライバシーへの配慮: 患者様が安心して服薬指導を受けられるよう、パーテーションで区切られた相談カウンターや個室など、プライバシーに配慮した設備が必要です。
  • 待合スペース: 換気や照明が適切で、患者様が安全に待機できるスペースを確保します。

③ その他の設備・備品類

  • 鍵付き金庫(麻薬庫): 麻薬を取り扱う場合は、施錠できる堅固な麻薬金庫の設置が必須です。
  • 手洗い設備・水周り: 調剤室内に専用の流水式手洗い設備や、器具を洗浄するための設備が必要です。
  • 医薬品の保管設備: 冷蔵保存が必要な医薬品(インスリン等)のための専用冷蔵庫や、毒薬・劇薬を保管するための鍵付き保管庫を用意します。

2. 薬局の「人員基準」に関する必須基準

薬局を開設するには、資格を持った人員を適切に配置しなければなりません。

① 管理薬剤師の配置(常勤・専任)

薬局には、その店舗の実質的な管理責任者となる「管理薬剤師」を1名選任する必要があります。

  • 専任性: 管理薬剤師は原則としてその薬局に常勤し、他の薬局や病院、企業の店舗との兼任・掛け持ちは認められません。
  • 実務経験: 原則として一定の実務経験(調剤業務等)を有していることが求められます。

② 処方箋枚数に応じた薬剤師の配置人数

処方箋の取扱枚数に応じて、必要な薬剤師の人数(常勤換算)が定められています。

  • 標準的な基準: 前年度の1日平均処方箋取扱枚数が40枚(※眼科・耳鼻咽喉科・歯科等の場合は一部計算が異なる)につき薬剤師1名が必要です。
  • 例:1日の平均処方箋枚数が80枚の場合、常勤換算で2名以上の薬剤師が必要となります。

3. 構造設備と人員で失敗しないための注意点

事前相談なしでの着工は厳禁

「一般的な内装業者に頼んだから大丈夫」と思って工事を進めた結果、保健所の事前確認で「調剤室の給排水位置が不適切」「待合室からの動線が要件を満たしていない」と指摘されるケースが後を絶ちません。必ず工事着工前に図面を保健所へ持ち込み、事前相談を行ってください。

兼任や勤務形態の確認

開設者(会社の代表等)が管理薬剤師を兼ねることは可能ですが、他の事業の代表や別店舗の管理者を兼ねている場合は認められないことがあるため、事前に人員体制の確認が必要です。

まとめ:薬局開設の要件確認・保健所交渉はご相談ください

薬局開設許可の取得には、建築図面の細かなチェックから保健所との事前協議、書類作成まで、専門的な知見が必要です。

ツクヨミ行政書士事務所では、主に兵庫県内での調剤薬局の開設許可申請、構造チェック、事前相談の同行まで、スムーズな開業を全力でサポートいたします。

  • 「取得予定の物件図面で許可が下りるか確認してほしい」
  • 「人員配置や管理薬剤師の要件について相談したい」

とお悩みの薬剤師様・経営者様は、ぜひお気軽にお問い合わせフォームまたはお電話にてご相談ください。

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